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サラド旅 #03 ベルリン(前編)

サラド旅は、世界のサラダ屋さんを旅するように紹介する企画。

たくさんのサラダ屋さんとの出会いを通して、みんながもっと大好きになれるサラドを作っていけると嬉しいな、というスタッフの小さな期待から生まれました。

世界には素敵な街、人、カルチャー、そして ”サラダ屋さん” であふれています。
それぞれのプロダクトはもちろん、食事における健康なライフスタイルへの思いや、サスティナブルな取り組みについてまで、サラドが吸収して学んだことを発信していきます。

しばらくは大好きな海外旅行もおあずけ…と、がっくりしていたあなた!
サラドと一緒に、Imaginary Tripに出掛けませんか?

#03 ドイツ Berlin

環境先進国ドイツの首都、ベルリン。
街中がアートであふれ、歴史が紡いだ時間をしっかりと感じられる、筆者の憧れのひとつでもある場所。

そんな街で約10年に渡り、ヴィーガンレシピの提案やイベントでのケータリングを手掛けるRoku(@roku_berlin)の渡辺彰子さん。

今回はそんな彼女が、サラドのインタビューに応じてくださいました。ベルリンへ渡る前から、渋谷で6年間おでん屋を営んでいたという渡辺さん。食との出会いや移住のきっかけ、街の人々の思想や様子など、たくさんのことを教えていただきました。

ーどうして、飲食店を始めようと思ったんですか?

会社で働くことが自分に合ってないと気がついて、単純に会社を辞めて自分で何かしたかった。だから当時は “意識低い系” っていうか、”食” についてこれといった考えもなく…今思うと恥ずかしいですが(笑)

ー変化ばかりの渋谷の街で、6年もお店を経営されていたってすごいことですよね。

お店というよりひとつのコミュニティっぽかったかもしれません。常連さんばかりで、普通の居酒屋という感じではなかったですね。

ROKUのシンボルマーク
写真はうどん・そばをテーマに、期間限定ショップを出したときのもの

ー“食” について考え始めたきっかけは何だったんですか?

3.11の震災があって、原発が爆発して、放射能汚染があって…汚染がすごく気になりました。食べ物を提供するので責任があると思い、ひとつひとつの産地を店の黒板に書きはじめました。

ーきっとあの時、放射能への不安は誰しもが多少なりとも感じていたと思います。

当時「直ちに人体や健康に影響はない」って言葉を政府が繰り返してたじゃないですか。“直ちに” ってなんだろうと思って。じゃあ、30年後には影響してくるの?とか…飲食店の経営者としては懐疑心が積もるばかりでしたね。

ベルリンでの様々な催し物に彩りを添えるケータリング
器や包装はすべて紙素材

ーそれでドイツ行きを決めたんですね。ベルリンを選んだ理由はあるんですか?

放射能汚染が怖くて移住を決めたわけではなくて、それに対する政府の対応や、脱原発したいのに東電からしか電気が買えないというシステムに怒りを感じていたからです。ドイツを選んだ1番の理由は、ドイツ人の友達がいたからかな…あとは、3.11以降のメルケルさんの原発への対応がものすごく早かったこと。それから、ドイツの他の都市よりサブカルチャーが沢山あるイメージだったのでベルリンにしました。音楽や演劇、アートが盛んなのは魅力でした。

ー“食” に目覚めてベルリンへ渡り、ベジタリアンを選んだのもそのタイミングだったと伺いました。

そうなんです。ドイツへ来てから、ベジタリアンになりました。渋谷のお店では、おでんもモツの出汁でした。

ーベジタリアンとしての生活を選んだ、大きな理由は何だったんですか?

本当に私、3.11が起こるまで何も考えてなくて。動物が大好きなのに、普通に食べていて。だけどあるとき、ネットで食肉ができるまでの工程を見る機会があって、そのときに「関わりたくない」って、素直に思ったのが理由ですね。だから私はお肉の美味しさも知ってるし、肉食に反対しているわけじゃないけど、でもやっぱり今の生産の仕方の多くは酷すぎると思うし、沢山食べる必要もないと思っています。

ー今までの食生活をガラッと変えることに、苦労はなかったんですか?

私の場合は簡単でした。ストイックにビーガンではないので、例えばオーガニックの卵やチーズをときどき食べます。本当に稀ですが、ハンターの人が狩った猪で作ったソーセージをもらったら、喜んで味見します。「どうやって自分の食べ物ができているのか」という事実に目をそらさず、きちんと知ることが大事なのかなと。それを知った上で、個々が自分の食のあり方を見つければいいのかな。他の人に強要するのも違いますもんね。

ーちなみに元おでん屋さん、ということですごく気になるんですけど、”お出汁” が恋しくなったりしませんか?

うん、鰹出汁は美味しいよね(笑)
でも実はこの冬、ビーガンの蕎麦とうどんのポップアップショップを4ヶ月限定でやったんですが、そのときのビーガン出汁、すごく美味しくできました。昆布、椎茸、切り干し大根、炒った大豆などから出汁をとりました。

ROKUの期間限定ショップでのうどんメニュー “Tan Tan Kimchi”

ー美味しそうです…ただ普段使いにはやっぱり、粒状の出汁って便利ですよね。

そうですね。顆粒出汁は簡単ですね。メーカーさんがベジ用の美味しい出汁を作ってくれることに期待しています(笑) ちなみにベルリンのスーパーで手に入る、ベジタリアン用の顆粒スープストックはこれ。コンソメみたいに手軽に使えます。

原料は、お米・人参・セロリ・ねぎ・玉ねぎ・ひまわり油・トマト
パセリ・ウコン・月桂樹・細いネギ・ラベージ

ーベルリンにはビーガン向けの食品とか、BIOスーパーとかたくさんあるんですか?

オーガニックスーパーは乱立中って感じ(笑) 最寄りのスーパーがオーガニックスーパーってことも、普通です。普通のスーパーにも必ず、オーガニックラインが展開されています。ビーガン向け商品は、特にテンペ* やスモーク豆腐は肉の代用品としてかなりイケてます!スモーク豆腐はソーセージに似た味がして、切ってそのままサラダに使ったりもします。それに最近では、ビーガン バターもかなりいい線いってます。

✳︎テンペ:大豆を発酵させたもの

ー日本より手に入れやすいですね!

みんなオーガニックが好きだから、儲かるんだと思う。最近面白かったのは、ビーガンレバーパテ。もう新商品が多すぎて、ついていけないくらい盛んです(笑) そうやってチャレンジしてる商品って、味に当たり外れがあるのも確かで、美味しい!ってなるのもあれば、めっちゃまずい?っていうのもあって面白いです。メーカーの情熱はすごく感じますね。

ROKUのInstagram(@roku_berlin)で
紹介される、ドイツのプロダクツが
とっても楽しい

ーベルリンで生活していて、環境について意識している人は多いと感じますか?

多いというか、全く考えてない人はヤバイっていう感じ(笑) 何か意見を持っているのが当たり前。”食” に対する意識も十人十色ですね。最初びっくりしたけど、ビーガンを辞めてベジタリアンになる人も意外と沢山いますよ。でも1人1人違う思想を持つのは普通なことだと思うから、みんな隠さないし議論も多いです。

ーここ数年で “エシカル” “サスティナブル” という言葉が、日本でもよく聞かれるようになりました。そういうものが “流行る” ということについて、どう思いますか?

私はムーブメントになってきて、すごく良いと思います。もちろん、トレンディな人気取り的側面もあると思うけど、それでも良いんじゃないかな。“エシカル” や ”サスティナブル” を意識することが当たり前になって欲しいし、そっちの方がかっこいい、ってみんなが思って欲しいです。新しいビッグトレンドとして、期待しています。

Roku Berlin基本情報
公式HP:https://roku-berlin.com/
Instagram:@roku_berlin



この記事はスタッフ Ann が書きました!

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